美容室で「こんな感じにして!」を上手に伝えるオーダー方法 ヘアスタイル編
2016.3.18 Fri髪の基礎知識
3月も中旬になり、春も深まってきましたね。4月からまた新しい生活が始まる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、新しい生活が始まるこの時期には、「新生活を心機一転新しい髪で迎えたい」という声をよく耳にします。
今回は美容室で「理想のヘアスタイル」を上手く伝えるために知っておくと便利な、ヘア知識・オーダー方法を前回の記事でご紹介したケアデザインセミナーで講師をされていたHair Salon Ageeの勝尾さん、M.SLASHの下村さんにお伺いしてきました。
髪に重さ・軽さを出す
「2016 年春は、ブラントカットな髪型が人気!」など、雑誌やインターネット上では春ヘアスタイルのトレンド情報が溢れています。ここでいう「ブラントカット」のように、ヘアスタイルに関する言葉には、専門的で分かりづらかったり、ニュアンスの誤解が起きやすかったりするものが多くあります。
たとえば「髪を重めにする」
「そもそも髪を軽くする・重くするというのはどんな状態を指すの?」と思われたご経験はないでしょうか。そんな用語を順に見ていきましょう。まず、髪を軽くする・重くするというのは、髪の量を調節することを指します。
軽くする
髪を軽くするためには、主に2つの方法があります。
一つ目は、内側の髪をすいて毛量を減らす方法。二つ目は、デザイン的に毛先の厚みを減らす方法です。この、毛先に厚みの少ないデザインが、「レイヤースタイル」と呼ばれるものです。
髪を軽くすることで、「かわいらしく、軽やかな印象」を与えることができます。くせ毛の方や、年齢を重ねた髪の場合、短い毛が増えることで逆に広がってしまう可能性があります。そんなときは、「髪がパサつかない程度に、軽くしてください」と伝えてくださいね。
重くする
反対に、髪を重くするというのは、毛先に厚みを残すことです。
イメージしていただきたいのはボブ(ローレイヤー)です。重くすると、髪のツヤが出たように見えやすく、表面だけブローしてあげれば整ったヘアスタイルに見えます。お手入れが面倒という方にはオススメですね。
重くすることで「大人っぽく、落ち着いた印象」を与えることができます。
ですが、ある程度毛量を残すので、髪質が太い・多いという方の場合、もっさりとしてしまう可能性があります。その際は、「もっさりとしない程度に厚みを残して切ってください」と伝えてみてください。
レイヤーとは?
レイヤー
続いて、「レイヤー」についてお話します。
先ほども少しレイヤーについてお話しましたが、レイヤーとは一体なにを指すのでしょうか。一言でいうと「シルエットを作るための技術」です。レイヤーを入れることで、毛先の動きも出やすくなるんです。
ちなみに今のトレンドでは、毛先に厚みのあるスタイルが人気で、レイヤーは少ない傾向にあります。
これ以外にも様々な種類があるカットですが、カットで全て実現できるというわけではありません。
「ふんわりさせたい」場合もカットだけではなく、毛量次第ではケアによってふんわりさせたり、ボリュームダウンさせることが可能だったりもします。美容師さんと、しっかりと相談してみてくださいね。
「お悩み」ベースのオーダーを。
今回、レイヤー・軽くするなど多くのオーダー方法をお伝えしました。
レイヤーなどの単語を使ってオーダーすることで、もちろん詳細にイメージが伝わることもありますが、逆にお客さまと美容師さんの認識にズレがでてしまうことも考えられます。
また、雑誌で見たヘアスタイルが可愛くてお願いしたのに、仕上がってみると何か違う。。など、がっかりしてしまうこともありえますよね。
そんなときに、ぜひ一緒にお伝えしてほしいのが「お悩み」です。
「私の髪質の、ここが気になる」「顔の輪郭のコンプレックスをカバーしたい」などデザイン以外のお悩みを美容師さんに伝えていただくことは、一緒にお客さまにとってのベストなスタイルを考えるのにとても役立ちます。
例えば、顔の輪郭のコンプレックス。
骨格に合わせてシルエットを作るには色々方法があります。丸顔の方には、レイヤーの少ない縦長のシルエットにするとシャープな印象に、また面長の人はレイヤーの入った丸みのあるシルエットのほうが柔らかい印象を与えられます。
雑誌で「流行りのレイヤースタイル」という情報があっても、お客さまの顔の輪郭やカラーなど、そのときの状況によっては似合わなくてがっかりすることも。
ぜひお悩みも美容師さんに伝えて、美容師さんと一緒にデザインを作る楽しさを感じてみてください。
さいごに
春先にむけて、イメージチェンジをされる方が、美容師さんとしっかりお話して、ベストなヘアスタイルに出会えますように。