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先日ご紹介いたしました、オージュアからの春のスペシャルギフト。

今春のスペシャルギフトである、あの瑞々しいお花のイラストが描かれたポーチは、日本人女性クリエイター Ricco.さんとのコラボレーションによって誕生しました。

春らしく繊細なイラストを手がけてくださったRicco.さん。

今回は、クリエイター Ricco.さんへのインタビューをお届けします。

空想の淡い世界と、煌めいた色合いの作品を、瑞々しい感性から生み出し続ける彼女。
道を切り開いたのは、「物事をポジティブに捉える強さ」でした。

「自然で繊細、そして力強い」。そんな彼女にとっての「美しさ」に迫ります。

自然で、内から出る美しさ

ー オージュア春のスペシャルギフトで、春らしいお花のイラストを描いてくださったRicco.さん。まずは、今回のオージュアとのコラボレーションについて、ご感想をお聞かせください。

Ricco.さん:お話を頂いた時、すごく嬉しかったです。

これまではどちらかというと若い方向けの、可愛くてふわっとしたイメージのお仕事をやらせて頂くことが多かったんですよね。

今回のコラボレーションで、オージュアのコンセプトをお聞きしたときに、
オージュアの「美しさへの考え方」にすごく共感したんです。素敵だなって。

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ー オージュアのコンセプトでは「一人ひとりの美しさ」を大切にしていますよね。
Ricco.さんにとっての美しさについてもお聞かせいただけますか?

Ricco.さん:私の理想の女性像は、シンプルで自然な感じの女性

これは、オージュアが大切にされている「日本女性の美しさ」に近いと思うんです。

全てを剥ぎ取っても、笑っているだけで美しい。そんな飾らない、内から出る美しさに惹かれます。邪悪な感じがないと言いますか。

物に関しては、繊細で、動きや流れのある物や、最後に消えていく物
そして、淡い色がずっと変わらず好きです。

例えば、絵を描くときの絵の具の動き方にも美しさを感じます。水彩絵の具を使っていて、水で自然と混ざることで偶然生まれた色とか。

先に画用紙に水だけを垂らして、絵の具をちょんちょんと3色置くとするじゃないですか。
それが自然に混ざって、1時間後にできた作品。

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これが本当に美しくて。毎回、綺麗だなぁと驚いています。

それぞれの物や色が、もともと持っている力強さ、その飾らない美しさに惹かれるんです。
それぞれが持つそういった美しさを生かして、作品を表現したいと思います。

作品は、飾らない気持ちの現れ

ー クリエイターとしてご活躍されているRicco.さんの、ものづくりへのこだわりはございますか?

Ricco.さん:作品を作るときは、美しいものを見たときの「ふわっ」と降ってくるインスピレーションだったり、作品を贈る相手のことを思い浮かべたときの気持ちだったり。そういったものをベースに作るんです。

作品は気持ちの現れなんですよね。

なので、その時どのような気持ちで作っていたのか、作品を見ると思い出します。風邪をひいて、熱が出た時の親指の作品を見ると、「あー、うなされていたなぁ…。」とか。(笑)

そして、作品が気持ちの現れだからこそ、気をつけていることはいくつかあります。

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一つ目は、意図的にいろんな場所で描くようにすること。

描くときに居る場所や環境からのインスピレーションが大きいので。アトリエよりもお風呂で描くことが多かったりするんです。

二つ目は、作品づくりを”お仕事”にしてしまわないようにすること。

お仕事のスケジューリングが大変なので、事務所に入らないかとかマネージャーをつけないかというお話をいただくことがあります。

でも、そうするとお友達のための作品づくりも、”お仕事”になってしまいますよね。
それが嫌なので、絵の仕事に関しては一人でやっています。

このようにして、楽しく作品を作り続けることができるよう心がけています。

物事をポジティブに捉える強さ

ー 湧き出るインスピレーションや、自然な気持ちを大切にして、作品を作っていらっしゃるのですね。
では、作品づくりを始めたスタート地点、クリエイターという職業を志したきっかけについてもお聞かせいただけますか?

Ricco.さん:絵を描き始めたのは、小さい頃です。

ずっと作ることが好きで、いつかそういうお仕事をしているんだろうなぁとは思っていました。

高校を卒業した後、美術の大学に進学しました。そこで運命の出会いがあったんです。大学4年生の時に不思議な建物を見つけて。ハウルの城のような、アンティークの倉庫のような。

そこがあんまり素敵なんで、その建物を見ていたら、とっても不思議な大家さんが出て来て「そんなに好きならお店でもやってみたら?」と言ってくださったんです。

ちょっと怖いなとも思ったのですが、

楽しそう、やりたい!

という気持ちが勝り、その場所でカフェギャラリーをやることに決めました。

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その時から2年ほどお店を経営して、そこで初めて作品が売れたんです。
お恥ずかしながら、大好きな人との初デートの前日に、ワクワクして寝ずに描いた”Koi”という作品でした。(笑)

有難いことに、そこから少しずつお仕事のご依頼が来るようになって、クリエイターとして活動させていただくことになりました。

ー 偶然の出会いをがっちりと掴んで、運命の出会いに変えていかれたのですね。
他にも物事をポジティブに捉えることで、良い変化に繋がったエピソードはございますか?

Ricco.さん:そうですね。一人で作っていた頃は、作りたいものをただただ作っていました。学生時代は、シュールな絵や暗めの絵が多かったんです。

でも、仕事になって初めて、「頼まれて、作る」という風に変化して。

クライアントさんとのお仕事は、どういう作品を求めていらっしゃるのかを考えるのも楽しいですし、イメージとぴったり合うものをご提供できたときはすごく嬉しいなと思いますね。

お仕事で初めて、自分が思い描いたもの以外の”新しいもの”に挑戦できるようになりました

例えば、女性物のTシャツデザインで、「絶滅動物を可愛く描いてください」というご依頼があったんです。正直難しいご依頼でしたが、お花と混ぜてみたりと工夫をして、自分なりに可愛く描くことができて。

挑戦してよかったですね、本当に。

クライアントさんがクリエイティブの幅を広げてくださっているなと感じています。

反省はあっても、後悔はない。未知への挑戦を続ける

ー偶然の出会いをポジティブに捉えることによって、段階を上げてこられたのですね。
では最後に、今後のキャリアに描かれているイメージ、進んで行かれたい方向、目標についてお伺いさせて下さい。

Ricco.さん:大きな目標でいえば、昔から、自分で描いた絵本を一冊出したいと考えています。「スイミー」みたいな。自分が死んでからも、ずっと続いていく一冊を作りたいなと。

あと、おっきなアトリエを作ることにもなっています。アトリエ兼お店の。
地図まで描いてあります。(笑)すごく楽しみでワクワクしますね。

こういう大きな目標は「夢ノート」に書いています。

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年表と絵で、1年ごとのちょっと大きすぎるくらいの目標を書くノートを作っていて。

ノートに書くことで意識するようになるので。それぞれの目標を達成するというのも、もちろん大事なことですが…

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一番大事なのは、今までもこれからもずっとそう。挑戦したことのないお仕事をしたいです。

今までの生き方に反省はあっても、後悔はありません。

これからも、挑戦したことのないものや、描いたことのない素材を扱うものをやっていきたいですね。

自分らしく美しく生きる日本人女性クリエイター Ricco.さんの生き方に迫ったスペシャルインタビュー。

物事をポジティブに捉えることで、チャンスを掴み、成長していく。
「反省はあっても後悔はない」と言い切る彼女の心の強さを感じました。

心の強さがあるからこそ、繊細なもの、最後に消えていく動きあるもの、淡い色、その一つひとつに、力強さと飾らない美しさを感じることができるのでしょう。

とめどなく挑戦意欲が湧くのも、未知との出会いをポジティブに捉えることができるという、自信があるからこそ-。

Ricco.さんの理想の女性像である「内から出る美しさのある女性」は、まさに彼女のような心の強さを持つ女性であり、オージュアのブランドコンセプトと響き合いました。

今後のRicco.さんご自身のストーリー、そして春のスペシャルギフトにもご期待くださいね。

Writer aujua