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毛髪の美しさを保つために、様々な研究の変化が行われているなかで、加齢による、ツヤの減少を初めとする髪の変化がなぜ起こるのか未だにわかっておりませんでした。そこでミルボンは、加齢による、ハリやツヤの変化が毛髪内の変化から生じているのではないかと考え、徹底的な毛髪内研究を開始したのです。

今回は、研究シリーズ第4弾として、加齢とともに変化する毛髪内タンパク質の疎水化についてお話します。

毛髪内タンパク質の疎水化とは?

加齢に伴う、毛髪内の変化の徹底的な研究の結果、毛髪内のタンパク質が疎水化しているという事実が、今回初めて明らかになりました。タンパク質の疎水化について詳しく説明していきます。まず、ここでいう「毛髪内タンパク質の疎水化」というのは、タンパク質が水に溶けにくくなっていることを表します。

タンパク質科学の分野では一般的に、タンパク質が疎水化すると、タンパク質同士が凝集しやすくなると知られており、今回は毛髪内でも同じような現象が起きていると考えられているため、凝集を抑える分子について調べました。

こちらがその実験結果です。

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図A からわかるように、ビタミンB6 がケラチンと最も強く相互作用することがわかりました。図Bが表しているのは、ケラチンの凝集抑制の結果です。ケラチンにビタミンB6を添加することが、ケラチンの凝集の抑制に適していることがわかりました。
ちなみに、ビタミンB6がタンパク質の凝集を抑えるメカニズムについては、これまでの研究ではわかっていませんでした。ですが、今回、最先端の大型放射光施設であるSPring-8を用いて解析を行ったところ、凝集のリスク軽減に、ビタミンB6がタンパク質の疎水性部に結合することが分子レベルでわかりました。

さいごに

いかがでしたか?全4回にわたり配信してきた研究結果シリーズ。ミルボンのエイジング毛を始めとする様々な研究に対する熱意、考えや思いが少しでも皆さんに伝わっていれば幸いです。
今後も、髪に関する内容をはじめ、有益な情報を配信していきますので、どうぞご期待ください。

Writer aujua