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日本女性の美しさの象徴とも言える髪。

「もっと美しくて、指通りのいい髪になりたい」
と毎日思っている反面、私たちはどれくらい髪の事を知っているでしょうか。

今回は髪の仕組みや構造から、くせ毛が起きてしまう原因を解説していきます。正しい知識を身につけて、もっと美しい髪を目指しましょう。

毛髪の基礎知識!本数や生え変わりのサイクルって?

日頃からケアしている私たちの髪。実際に何本あるかご存じですか?

平均するとおよそ10万本もの髪が生えていて、その1本1本は、直径0.1mm前後と大変細いです。そして、1日に約0.35mm、1ヶ月では約1cm伸びると言われています。

また、一般に髪が生えてから抜けるまでは、5~6年のサイクルだと考えられています。「抜け毛が気になる」という方も多くいらっしゃると思いますが、平均すると毎日50~100本の髪が生え変わるので、そこまで神経質になる必要はないかもしれませんね。

ただ、「普段と何か違うな」という感覚はとても大切なので、迷わずに美容師さんにご相談されることをオススメします。

続いて、髪の構造とくせ毛の関係について、順を追って見ていきましょう。

【髪の基本構造】キューティクルとコルテックス

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髪を輪切りにすると、外側から順に、キューティクル、コルテックス、メデュラという3つの部分から構成されていることがわかります。

・キューティクル

髪の一番外側を覆って、熱や摩擦から髪全体を守る働きをしているのがキューティクルです。キューティクルは薄くて硬い鱗状のものが、CMCというのりのようなものでくっついています。
様々なダメージによりキューティクルが剥がれてしまうと、髪の内部のコルテックスがむき出しの状態になってしまいます。

・コルテックス

キューティクルと比べると耳馴染みが薄いかもしれませんが、髪全体の85%を占めるのがコルテックス領域と呼ばれる部分です。「ケラチン」というタンパク質からできていて、髪の毛の弾力を出すような働きをもっています。多数のコルテックス細胞が集まって、コルテックス領域を形作っています。

パーマやカラーはこのコルテックスに作用することで、髪に発色や動きを与えています。
繰り返してカラーやパーマをされる際は、手触りで効果を実感しやすいキューティクルのケアだけでなく、実際にカラーやパーマの影響を受けている髪内部のコルテックスのケアにも気を使ってあげる必要があります。

また、雨の日や梅雨の時期など、湿気が多い時に「くせ」が出やすくなるのも、このコルテックスに原因があるのです。

【くせ毛と湿気】コルテックスがつくる歪み

くせ毛と直毛の断面写真を見比べると、直毛の断面が真円に近いのに対して、くせ毛の断面は楕円形であることがわかります。この断面の歪みが「くせ」として、髪のうねりや広がりに繋がってきます。
「断面の歪み」はなぜできてしまうのでしょうか?

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先ほどご紹介したコルテックスには、水を吸いやすいオルソコルテックスと、水を吸いにくいパラコルテックスという2つの種類があります。

・オルソコルテックス:水を吸いやすい=膨張しやすい

・パラコルテックス :水を吸いにくい=膨張しにくい

これら2種類のコルテックスが規則的に、均一に並んでいると直毛に。不規則で、配列に偏りがでるとくせ毛になってしまいます。

水を吸いやすく膨張しやすいオルソコルテックスと、吸いにくく膨張しづらいパラコルテックスが均一に並んでいる髪は、湿度が多い時でも新円に近いまま膨らむので、くせは出にくいです。

一方でくせ毛では、コルテックスの配置に偏りがあるため、膨らみ方もバラつきがあります。よく膨らむ部分と、膨らみにくい部分の「膨張率の差」がうねりや広がりといったくせを作りだしてしまうのです。

湿気の多い時には膨張率の差が顕著に出てしまうため、雨の日や梅雨の時期にはくせ気の悩みを感じやすくなってしまいます。
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くせ毛対策は美容師さんと相談しながら。

そんなコルテックスが引き起こすくせ毛への対策としては、様々な方法があります。

まずは、水分の吸収量を一定にするような、くせ毛対応のヘアケア商品を使って頂くことがオススメです。同時に、キューティクルが傷んで剥がれてしまったり、コルテックスにダメージが残っていたりすると、よりくせも強く出てしまうので、日頃からキューティクル・コルテックスのケアをしていただくことも大切です。

また、ヘアケアだけでは追いつかない、くせ毛からくる広がりが我慢できない、という方は、ストレートパーマももちろん有効な手段です。ストレートパーマをされる際には、ヘアケアを併用することで、熱などのダメージから髪をケアしていただくといいのではないでしょうか。

こういったくせ毛対策は、一人ひとりの髪の状態によって、ぴったりな方法が変わってきます。場合によっては、くせ毛を活かしたスタイリングをご提案していただけることもあるので、まずはお悩みベースで美容師の方に相談していただくのが一番のオススメです。

こんな風に、髪のことを正しく理解して、一層美しい髪を目指していきましょう。

Writer aujua